名古屋市蓬左文庫|これまでの展示案内

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これまでの展示案内

  • 平成30年度|

タイムスリップ1918 大正の名古屋-米騒動絵巻に見る100年前のモダン都市-
米騒動絵巻 巻二
 桜井清香筆 徳川美術館蔵

平成30年6月1日(金曜日)から7月16日(月曜日・祝日)
<終了しました>

企画展
タイムスリップ1918 大正の名古屋
-米騒動絵巻に見る100年前のモダン都市-

会場
蓬左文庫展示室
 大正7年(1918)、名古屋を含む全国の都市で、米の安売りを求める大暴動(米騒動)が発生しました。日本画家の桜井清香はこの事件に衝撃を受け、名古屋の米騒動を長大な絵巻に描きました。
モダン都市へと変貌を遂げる名古屋の街並みを描いたこの絵巻を通して、100年前の名古屋へといざないます。
※同時開催 ユネスコ世界記憶遺産登録記念
 朝鮮通信使と名古屋

展示の詳細案内

 今から100年前の大正7年(1918)8月、名古屋を含む全国の都市で、米の安売りを求める大暴動(米騒動)が発生しました。日本軍のシベリア出兵にともない、米価が急騰したことがきっかけでした。
 のちに徳川美術館に勤める名古屋の日本画家・桜井清香【きよか】はこの事件に衝撃を受け、名古屋で起きた米騒動を、全三巻・全長40メートル弱の長大な絵巻に描きました。そこには米騒動という事件だけでなく、城下町からモダン都市へと変貌を遂げつつある名古屋の街並みと、そこに暮らす人々のすがたが驚くほど詳細に、そして生き生きと描かれています。
 この「米騒動絵巻」は、事件直後に桜井が描いた稿本と、戦後に描きなおして徳川美術館に寄贈した清書本の二組が現存しています。本展では、初めて稿本と清書本の全巻を一挙に公開し、関連資料や当時の写真などを交えてこの絵巻を読み解くことで、100年前の名古屋の街へとみなさまをいざないます。

≪第1章 公園へ、公園へ!≫

 大正7年(1918)8月9日の夕刻、米価の値上がりに抗議する演説会が開かれると聞いた人々が続々と鶴舞公園【つるまこうえん】に集まった。日本軍のシベリア出兵を受けて米価が暴騰【ぼうとう】し、人々の生活を圧迫していたためである。
 鶴舞公園は明治43年(1910)に開かれた名古屋初の西洋風都市公園であり、しばしばこうした政治集会の会場として利用された。
 こうして、約一週間にわたる名古屋の米騒動が幕を開けたのである。

稿本 米騒動絵巻 巻一

 稿本 米騒動絵巻 巻一

  大正9年(1920) 桜井清香筆 個人蔵

≪第2章 広小路―モダン名古屋のメインストリート≫

 鶴舞公園を出た人々は、米屋町をめざして広小路【ひろこうじ】通りを西に向かった。江戸時代に火除け地として設けられた広小路は、明治19年(1886)に名古屋駅ができると、東西方向のメインストリートとして整備された。
 その広小路と、南北の大通りとして開かれた南大津町【みなみおおつちょう】通りが交差する地点が、巻二冒頭に描かれた栄町交差点である。栄町交差点の周囲は壮麗な西洋建築が建ち並ぶ、モダン名古屋を象徴する空間であった。

稿本 米騒動絵巻 巻二

 稿本 米騒動絵巻 巻二

  大正9年(1920) 桜井清香筆 個人蔵

いとう呉服店建築模型

 いとう呉服店建築模型

  大正から昭和初期
  一般財団法人J.フロントリテイリング史料館蔵

≪第3章 目指すは米屋町!≫

 巻二の後半に描かれるのは、名古屋西部を流れる江川【えがわ】沿いの道路で、群衆と警察・憲兵が激しく衝突する場面である。江川沿いの道は明治44年(1911)に拡幅工事が竣工し、路面電車の走る幹線道路に変貌していた。
 市街中心部から米屋町に向かうには、この江川に掛かる泥江橋【ひじえばし】付近を通る必要があったため、警官隊はここを重点的に守っていた。このため江川通りは、警官と群衆が最も激しくぶつかる場所になったのである。

稿本 米騒動絵巻 巻二

 稿本 米騒動絵巻 巻二

  大正9年(1920) 桜井清香筆 個人蔵

カブトビールポスター

 カブトビールポスター

  明治時代  個人蔵

≪第4章 騒動の終焉≫

 騒動は容易に終息せず、市内の警察署や米屋が襲撃されるなど、騒然とした状況が一週間ほど続いた。毎晩の騒ぎに恐れをなした米屋町の住民は、家財を大八車に積んで、知り合いの家などに避難を始めた。
 8月16日になると、騒動はようやく鎮まり、名古屋市は市内の寺院などで米の廉売【れんばい】(安売り)を始め、人々の不満解消に努めた。絵巻を締めくくるのは、東別院で開かれた米の廉売にならぶ人々の、長い長い行列である。

稿本 米騒動絵巻 巻三

 稿本 米騒動絵巻 巻三

  大正9年(1920) 桜井清香筆 個人蔵

用途別現況図

 用途別現況図

  大正9から15年(1920から26)調査
  名古屋市住宅都市局蔵

※「米騒動絵巻」の全画面、詞書全文を掲載した、図録「米騒動絵巻―描かれた大正の名古屋―」(販売価格500円)を作成しました。徳川美術館ミュージアムショップ、蓬左文庫エントランスホールで発売しています。

同時開催 ユネスコ世界記憶遺産登録記念 朝鮮通信使と名古屋≫

 平成29年(2017)10月、「朝鮮通信使に関する記録」がユネスコの「世界記憶遺産(世界の記憶)」に登録されました。この中には、蓬左文庫が所蔵する朝鮮通信使関係資料4件が含まれ、名古屋では初めての登録になりました。
 朝鮮通信使は、江戸時代に将軍就任祝賀などのため、朝鮮王朝が日本に派遣した外交使節です。通信使の一行は名古屋にも訪れ、この地域に多くの足跡を残しました。この展示では、世界記憶遺産に登録された資料を中心に、尾張徳川家に伝わる朝鮮通信使と朝鮮王朝にかかわる品々を紹介し、その足跡をたどります。

ユネスコ世界記憶遺産 朝鮮人物旗仗轎輿之図

 ユネスコ世界記憶遺産 朝鮮人物旗仗轎輿之図

  江戸時代・19世紀  蓬左文庫蔵

ユネスコ世界記憶遺産 朝鮮国三使口占聯句

 ユネスコ世界記憶遺産 朝鮮国三使口占聯句

  天和2年(1682)  蓬左文庫蔵


御通常礼服 曇華院門跡蔵

明治150年記念 華ひらく皇室文化<br />-明治宮廷を彩る技と美-

平成30年4月17日(火曜日)から5月27日(日曜日)
<終了しました>

春季特別展
明治150年記念 華ひらく皇室文化
-明治宮廷を彩る技と美-

会場
蓬左文庫展示室
 徳川美術館本館展示室
本年は明治維新から150年の記念すべき年にあたります。幕末から明治維新、そして明治終焉へと、皇室の歴史とともに、宮廷を彩った調度類や染織品、美と技の粋を結集した帝室技芸員の作品を通して華やかな宮廷文化を紹介します。

展示の詳細案内

≪第1章 プロローグー明治宮廷前史≫

 300年の鎖国泰平の夢は嘉永6年(1853年)品川沖に現れたアメリカ艦隊に覚まされ、幕末激動、変革の時代へと世は移っていきます。開国あるいは攘夷、勤王あるいは佐幕、湧き立つ諸論はやがて維新回天の事業へと結実していきます。
本展ではまず、明治前史として幕末の激動の時代に身を投じた孝明天皇と英照皇太后ゆかりの品を紹介します。また、明治維新に大きな役割を果たした尾張徳川家にも注目します。

菊桐紋蒔絵太刀拵

 菊桐紋蒔絵太刀拵

 孝明天皇より徳川慶勝に下賜

≪第2章 明治宮廷の胎動≫

 慶応4年(1868年)、錦旗を奉じた新政府軍は東海道を東へ向かい、江戸城は無血開城されます。そして明治天皇は明治政府の基本方針として「五箇条の御誓文」を示され、明治新国家は近代日本の飛躍的な発展に邁進しました。宮廷も平安遷都以来一千年余の京都を離れて東京に移り、天皇中心の国作りが進められていきます。
この章では、明治天皇・昭憲皇太后ゆかりの品から明治期の皇室文化を紹介するとともに、明治の皇室と尾張徳川家の関係を紐解きます。

菊御紋卓布 明治天皇より下賜 京都・大聖寺門跡蔵 人形「春永様」 大聖寺蔵 紺色紋呂流水柳文小袖 京都・曇華院門跡蔵 公開期間:5/8-5/27

≪第3章 鹿鳴館の時代と明治宮殿≫

 京都から東京へ遷った明治の宮廷は、折衷ながら洋風の生活を始め、鹿鳴館や明治宮殿において外国使臣などを招いた晩餐会なども多く催されました。これは明治政府の政策に沿ったもので、欧米諸国との融和を図り、列強に引けを取らない、国家と皇室の威厳の確立をめざしたものでした。
この章では、明治初期の迎賓館である延遼館【えんりょうかん】から明治宮殿まで、明治期の宮廷を彩った調度品などを紹介し、華やかな宮廷文化を取り上げます。

通常礼服 京都・曇華院門跡蔵 展示期間:4/17-5/6 八稜鏡形鶴文ボンボニエール 東宮(昭和天皇)成年式 東京・学習院大学史料館蔵 鹿鳴館模型 霞会館蔵

≪第4章 明治宮廷を彩る技と美≫

 江戸時代から続く美術・工芸の保護と育成にも、近代皇室は大きく貢献しました。
欧化政策に伴う殖産産業の一環として、国内外の展覧会、博覧会の活発化はわが国独自の芸術品を広く海外へ紹介しました。また明治天皇をはじめとする行幸啓や宮内省による作品買い上げは作家たちに飛躍の機会を与えました。
ことに、明治23年(1890年)に始まる帝室技芸員制度は皇室と日本の近代工芸との関係を強くし、明治33年(1900年)のパリ万国博覧会においては、帝室技芸員に作品の制作が下命されることとなりました。この章では、帝室技芸員の作品を始めとする、美と技の粋を極めた作品の数々を取り上げます。

通常礼服 京都・曇華院門跡蔵 展示期間:4/17-5/6 八稜鏡形鶴文ボンボニエール 東宮(昭和天皇)成年式 東京・学習院大学史料館蔵 鹿鳴館模型 霞会館蔵

左:重要文化財 白雲紅樹図

  橋本雅邦筆
  東京藝術大学蔵
  展示期間:4/17-5/6

右:菊花型藤花図壷

  初代 宮川香山作
  東京・泉屋博古館分館蔵

≪第5章 エピローグー明治の終わりと大正の息吹き≫

 「夏の暑い盛りに明治天皇が崩御になりました。その時私は明治の精神が天皇に始まって天皇に終ったような気がしました。」(夏目漱石『こころ』)
明治45年(1912年)7月30日、明治天皇の崩御とともに、半世紀に及ぶ時代は静かに幕を閉じました。元号が変わった大正元年9月13日、明治天皇の大喪の号砲が響くなか、乃木希典は明治天皇に殉じます。
この章では、明治という時代の終焉と次の時代の息吹きを取り上げます。


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